RE Action(再エネ100宣言)とは?企業のメリットと具体的な再エネ電力調達手法を徹底解説

2026.09.28
2026.09.28
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気候変動対策が喫緊の課題となる中、企業や自治体には「脱炭素経営」への転換が強く求められています。その具体的な行動指針として注目されているのが、使用電力を100%再生可能エネルギーに切り替えることを宣言する「RE Action(再エネ100宣言)」です。

かつて再エネ導入は、大手企業による環境貢献活動の一環と見なされてきました。しかし現在では、サプライチェーン全体での排出量削減が求められるようになり、中小企業や自治体、教育機関にとっても、再エネへの切り替えは事業継続に不可欠な戦略となっています。
本記事では、RE Actionの定義や具体的な調達手法、そして導入を成功させるためのポイントについて、最新の動向を踏まえて詳しく解説します。

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 RE Action(再エネ100宣言)とは?

卒FITとは、住宅用太陽光発電(出力10kW未満)をはじめとする再生可能エネルギー設備において、国が定める固定価格での買取期間(出力10kW未満は原則10年間、出力10kW以上は原則20年間)が満了することを指します。

 RE100との違いと対象となる団体

「再エネ100宣言 RE Action」は、企業、自治体、教育機関、医療機関などが、使用電力を2050年までに100%再生可能エネルギーに転換することを宣言し、公表する日本独自のイニシアティブです。

よく比較される国際的なイニシアティブに「RE100」がありますが、RE100は一定規模以上の電力を消費する大企業(日本企業の場合、年間消費電力量50GWh以上が目安)を対象としており、2026年9月末時点で日本企業96社が加盟しています。これに対し、RE ActionはRE100の対象とならない中小企業や公的機関、団体が参加できるよう設計されています。
主な対象団体の区分は以下の通りです。

区分対象の例
企業中小企業(RE100の対象外となる規模の法人)
自治体都道府県、市区町村などの地方公共団体
教育・医療・団体学校法人、病院、NPO法人、生活協同組合など

現在、日本国内では建設、不動産、化学、ITなど多岐にわたる業種のリーディングカンパニーが参加し、自社の事業活動で使用する電力を再エネに切り替える動きを加速させています。

参加する意義と100%達成へのロードマップ

RE Actionに参加する最大の意義は、気候変動対策に対する姿勢を対外的に明確にできる点にあります。また、近年では「SBT(Science Based Targets)」などの企業が科学的根拠に基づく温室効果ガス排出削減目標を達成するためには、再エネの利用が必須要件となるケースが増えています。

参加団体は、遅くとも2050年までに再エネ100%を達成することを目標に掲げ、中間目標として2030年頃の目標値も設定するのが一般的です。これにより、単なる「環境への配慮」を超えた、具体的な経営戦略としての脱炭素化が進められます。

 再エネ電力調達の主な手法と特徴

再エネ100%を達成するためには、自社の状況に合わせた最適な調達手法を選択することが重要です。つに集約されます。

自家消費とPPAモデル(オンサイト・オフサイト)

最も直接的な手法は、自社の敷地内に太陽光発電設備などを設置する「自家消費」です。近年では、初期投資を抑えるために「PPA(電力販売契約)モデル」を活用する企業が増えています。

  • オンサイトPPA: 事業者の敷地内や屋根に、第三者が発電設備を設置・所有し、発電された電力を事業者が購入する仕組みです。
  • オフサイトPPA: 敷地外の離れた場所に発電設備を設置し、送配電網を介して電力を調達する仕組みです。

これらの自家消費やPPA※は、新設設備を対象とする契約・案件であれば再エネ設備の導入拡大につながり、追加性に貢献し得ます。RE100やRE Actionにおいても、新規プロジェクトからの調達は、ゼロカーボン系統への移行を加速させる中心的な役割を果たすと考えられています。

※既設設備を活用するPPAもあり、手法だけで追加性の高さを一律に判断することはできません。

環境価値証書の活用(非化石証書・J-クレジット・I-REC)

設備設置が困難な場合や、不足分を補う手法として、電力そのものから「再エネであるという価値」を切り離して証書化したものを購入する方法があります。

  • 非化石証書: 非化石証書: 非化石電源(火力以外の電源=再エネ・原子力等)から作られた電力の価値を証書化したもの。RE100等の報告に利用するには、再エネ電源由来であることの指定とトラッキング情報の付与の両方が必要です。
  • J-クレジット: 省エネ設備の導入や森林管理などによる排出削減・吸収量を国が認証する制度です。このうちRE100等の再エネ調達手法としてカウントできるのは、再生可能エネルギー発電由来のクレジット(J-Credit(Renewable))に限られます。
  • I-REC: 国際的な基準に基づき発行される再エネ証明書。日本でも実証プロジェクトが進み、自家消費分や系統経由の電力の環境価値を証明するために利用されています。

以下の表は、主な調達手法の比較です。

調達手法初期投資追加性特徴
特徴高い非常に高い電気料金の削減効果も期待できる
オンサイトPPA不要高い設備維持管理を事業者に任せられる
オフサイトPPA不要高い大規模な電力を一括で調達可能
環境価値証書不要高い手軽に導入でき、端数の調整に適している

RE Actionに取り組むべき背景と市場動向

国際的な脱炭素への圧力とSBTの普及

世界的なパリ協定の採択以降、企業には科学的根拠に基づいた排出削減目標(SBT)の策定が求められるようになりました。AppleやGoogleといったグローバル企業は、自社だけでなくサプライヤーに対しても再エネ100%を求める「サプライチェーン排出量(Scope 3)」の削減を加速させています。

日本企業でも、リコーが2017年に日本企業として初めてRE100に加盟して以来、主要産業の多くの企業が追随しています。RE Actionへの参加は、こうしたグローバルなビジネスルールへの適応を意味します。

国内政策とエネルギー基本計画の方向性

政府の「エネルギー基本計画」においても、再生可能エネルギーは「主力電源」として位置づけられています。2030年度の再エネ比率目標の引き上げに伴い、FIT(固定価格買取制度)からFIP(フィードインプレミアム)制度への移行が進み、再エネが自立した電源として市場に統合されることが目指されています。

また、2024年施行の改正再エネ特措法では、地域住民とのコミュニケーションや事業規律の強化が盛り込まれました。これにより、地域と共生した「質の高い再エネ」の導入が、企業評価においても重要視されるようになっています。

系統用蓄電池の普及と電力市場の統合

再エネは天候による出力変動が課題ですが、これを解決する手段として、送配電網に直接接続し需給調整市場や容量市場を通じて系統全体の調整力を提供する「系統用蓄電池」(主に発電事業者やアグリゲーター等が事業として運用する設備)の導入が急速に拡大しています。

系統用蓄電池を活用することで、太陽光発電などの昼間の余剰電力を蓄え、需要が高まる時間帯に供給するといった、系統全体での調整が可能になります。

なお、系統用蓄電池は系統側の需給調整・市場取引を目的とした事業用設備であり、企業が自社の再エネ自家消費率を高める目的で導入するのは、これとは異なる「需要家併設型蓄電池」(自社の太陽光発電設備等に併設し、発電した電力を自家消費のために蓄える設備)です。

企業が需要家併設型蓄電池を導入することで、再エネの自家消費率を高めたり、電力市場の状況に応じた効率的なエネルギー運用を行ったりすることが、コスト削減と環境対策の両立につながります。

また、系統用蓄電池市場の拡大は、系統全体で再エネを受け入れやすくする環境整備という点で、企業の再エネ調達のしやすさを間接的に後押しします。

導入を成功させるためのパートナー選びのポイント

複数の調達手法を組み合わせる柔軟性

再エネ100%を一つの手法だけで達成するのは困難です。まずは屋根上太陽光による自家消費を検討し、不足分をPPAで補い、さらに調整できない分を非化石証書などでカバーするといった、ポートフォリオ戦略が必要です。

電力会社やコンサルティングパートナーを選ぶ際は、特定のプランを押し付けるのではなく、自社の拠点数や電力使用パターンに合わせた最適な組み合わせを提案できる事業者を選ぶことが重要です。

コストだけでなく「追加性」と「信頼性」を重視する

再エネ電力を選ぶ際、価格の安さだけで判断するのはリスクがあります。RE100の技術要件では、発電設備の「ビンテージ(古さ)」や「場所」についても厳格な基準が設けられる傾向にあります。

また、グリーン電力証書やI-RECなど、信頼性の高い第三者認証を受けた証書を選択することで、将来的な報告基準の変更にも対応できるようになります。特に「24/7カーボンフリー(24時間365日の脱炭素電力供給)」といった最新のトレンドに対応できるパートナーは、長期的な協力関係を築く上で非常に有益です。すくなることが期待されています。

【まとめ】RE Actionを通じて持続可能な経営基盤を構築しよう

RE Actionへの取り組みは、単なる環境貢献ではなく、エネルギー価格の高騰リスクを回避し、取引先からの信頼を獲得するための「投資」です。

現在の市場では、PPAモデルの普及や環境価値証書の多様化、蓄電池技術の向上により、中小企業や自治体でも導入のハードルは劇的に下がっています。一方で、 大規模設備を中心としたFIT制度からFIP制度への移行(小規模設備向けのFIT制度自体は存続)、さらには事業規律の強化など、制度面での変化も激しくなっています。

最新の情報を常にキャッチアップし、地域の理解を得ながら、自社に最適な再エネ調達のロードマップを描くことが、2050年のカーボンニュートラル実現、そして企業の持続的な成長へとつながります。まずは自社の電力使用状況を把握し、RE Actionへの参加を検討することから始めてみてはいかがでしょうか。

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